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厚労省は2016年7月、最低賃金を全国平均24円、全国平均で822円、3%アップの引き上げを発表しました。

 

【東京都のケース】

平成26年度 888円

平成27年度 907円(+19円)

平成28年度 932円(+25円)

 

厚生労働省によると、最低賃金をわずかに上回る時給で働く人は全国で400万人以上という

データがあります。

 

最低賃金とは?

 

最低賃金法に基づき国が最低額を定め、業種に関係なく、雇い主が

労働者に最低限支払わなければならない賃金の下限額の事をいいます。

(全国47都道府県毎に、最低賃金が定められています)

 

↓お住まいの最低賃金はこちらのサイトから確認できます。

参照|厚生労働省「必ずチェック 最低賃金」

 

最低賃金が引き上がるデメリット

 

たとえば…

 

ある商品の価格が高いと、供給が需要よりも大きくなり、商品が売れ残ります。

その売れ残りを処分するには、消費者が買いたいと思う価格まで値下げします。

値下げをすると、需要が増えて供給が減り、売れ残りがなくなります。

 

これを、労働にあてはめてみます。

 

賃金が高いなら働きたい人が増え、賃金を払う企業は人を雇うのに慎重になります。

そうなると、労働の供給(求職)が需要(求人)よりも大きくなり、失業者が増えます。

 

ですが、日本は人手不足の深刻化の問題もありますので、最低賃金の引き上げが

ただちに失業率の上昇につながるとは言い切れません。

 

最低賃金引き上げの恩恵を受けるのは誰?

 

現在、全国5000万人を超える労働者が存在しており、最低賃金水準で働く人は全体のごく一部にすぎません。

 

経済産業研究所の調査によると、最低賃金で働く労働者の半数以上は世帯年収500万円以上、

つまり主婦のパート労働者というデータが出ています。

 

ですので、最低賃金を引き上げた場合に実際に所得が増えるのは、低所得者ではなく

中間層の可能性が高いということになるでしょう。

 

企業側への影響は?

 

企業側への負担増加分に対する、政府からの支援や補助金の制度も用意されています。

参照|最低賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者への支援事業(厚労省HP)

 

しっかりとした賃金保障をすることで、労働者からの信頼とやる気を引き出すことができ、

労働生産性の向上と、長期で働いてもらうことが期待できますので、労働者と雇用側の両方の利益につながります。

 

人件費のコストが上がると、物価に影響するの?

 

最低賃金が上がって消費が増えれば、物価の上昇を上回る好循環が生まれます。

 

人件費が増えることで一時的に価格が上がりますが、「商品と労働力は同じではない」ので、

商品は値上がっても品質は変わりませんが、労働力は値段(賃金)が上がればやる気(品質)も上がります。

 

一時的な物価の上昇が起きたとしても、この好循環の波に上手く乗ることができれば労働者にとっても

プラスとなるでしょう。

 

今後の労働生産性に期待

 

最低賃金の引き上げについて、働く側、雇用側、それぞれの視点から疑問点を取り上げてご紹介してみました。

 

パートのお給料が上がって嬉しい方もいる一方、非正規社員の人件費が上がることで正社員のお給料への

影響を心配している方もいると思います。

 

それぞれの立場で、色々な見解もありますが、最低賃金の引き上げで日本の労働力が良くなり

経済全体の好循環に期待しつつ、今後の動向に着目していきましょう。


 

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