Pocket

top01 


 

社会保険に加入していない中小零細企業約80万社に対して2017年までに適用促進のための調査が

強化されることが報道されるなど、社会保険未加入に対する罰則について関心が高まっています。

 

参考:厚生年金未加入疑い、17年度末までに全事業所 首相指示|日本経済新聞  

 

社会保険に入らなくてはならない条件

 

社会保険とは 「厚生年金」と「健康保険」の2つを指します。

社会保険は法人の場合、いかなる場合も加入しなければなりません。

 

法律上、社会保険の 加入義務となる事業所は

 

  1. 株式会社などの法人(従業員が自分だけの事業所であっても)
  2. 従業員5人以上の個人事務所(一部の業種を除く)

 

を指し、そこで働く労働者は原則として社会保険の被保険者となります。  

 

社会保険「未加入」の時の罰則は?

original

追徴金が発生します

 

年金事務所の調査により未加入が発覚した事業所には、該当者の社会保険料を

2年間に遡って追徴されます。

 

一般的に社会保険の費用は会社と従業員で折半することになっていますが、

もし従業員が退職していて、その後に罰則を受けることに なった場合などは、

会社が追徴金を全て負担することもあります

 

また、保険料も延滞金があり、支払い金額はルール通り支払っていた場合よりも

大きくなる事があります。  

 

罰則について

 

罰則は正当な理由が無く、下記の要件のいずれかに該当するとき、

6月以下の懲役又は50万円以下の罰金があります。(健康保険法第208条)

 

  1. 被保険者の資格の取得及び喪失並びに報酬月額及び賞与額に関する事項を保険者に届出せず、又は虚偽の届出をしたとき
  2. 任意適用事業所取消の認可、被保険者資格の得喪の確認、標準報酬(標準報酬月額及び標準賞与額をいう。)の決定若しくは改定について被保険者又は被保険者であった者に通知しないとき
  3. 保険料納付義務に違反して督促状に指定する期限までに保険料を納付しないとき
  4. 保険料納付義務に違反して保険料を納付せず、健康保険印紙の受払及び現金納付に関する帳簿を備え付けず、その受払等の状況を保険者に報告せず、若しくは虚偽の報告をしたとき
  5. 厚生労働大臣又は社会保険庁長官による被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関する立入検査等に対して文書その他の物件の提出若しくは提示をせず、又は当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは立入検査等を拒み、妨げ、忌避したとき

 

社会保険料の『未納』には延滞金が発生します

large

未納のペナルティとして延滞金があります。

延滞金は本来の納付日に納付しなかった場合、督促状が届きます。

 

そして督促状の指定期限日までに完納しないときは、

納期限の翌日から完納の日の前日までの期間の日数に応じ、延滞金が発生します。

 

参考:社会保険未納の延滞金について|日本年金機構

 

補足) 延滞税及び延滞金、加算税及び加算金並びに過怠税は、損金に算入されない

として法人税法では規定されて います。

 

しかしその内容は限定列挙されており、社会保険や労働保険に係る追徴金や延滞金は

含まれていませんので、損金算入が認められ ます。(法人税法55条3項)  

 

これからの社会保険制度の動向

 

今後、高齢者の比率は増加する可能性が高く、内閣府HPによると2050年における

高齢化率(65歳以上の割合)は39%近く となり、1.2人で1人の高齢者を 支えることになります。

 

そのため、社会保険制度の財政はこれまでよりも厳しいものとなり、

社会保険料の引き上げ未納者に対するペナルティ などが強化される可能性もあります。

 

政府は社会保険への加入を促進しており、社会保険に加入 していない

中小零細企業など約80万社(事業所)を平成27年度から特定し加入させる方針を発表しています。

 

また、日本年金機構は国税庁の保有する所得税の情報から社会保険未加入事業者を

より正確に洗い出すようになります。  

 

突然の年金事務所の調査に備えておきましょう

 

社会保険未加入のケースとしては

 

  • 「意図的に支払いたくない場合」
  • 「従業員に加入しないように求められている場合」
  • 「個人事業主のため加入義務がないと思っていた」

 

など、様々な理由があります。

 

今回の社会保険未加入事業者への対策予算を見ると、下記の通り大幅に引上げられています。  

 

  • 平成25年度の予算   22.1億円
  • 平成27年度の予算  101.6億円

 

この数字からも、政府は社会保険未加入事業所への加入強化に本気で取り組むことがうかがえます。

 

これまでも指導は行われていましたが、法的措置による強制加入まで至る 事は稀でした。

しかし今後は、強制加入になるケースが増えることになるかもしれません。  

 

社会保険未加入事業者への調査が強化!のまとめ

 

これから起業する方や、社会保険の加入義務があるのに加入してない

事業所などは、注意が必要です。

 

社会保険料は労働保険などと比べると、料率が高く、

会社を経営していく上で資金繰りにも大きく影響します。

 

雇用するときは 給与の額面だけでなく、

社会保険料を含めた各種の会社の負担金も含めて判断しましょう。


 

Pocket